「水草用肥料」
読み:”みずくさようひりょう”

解説

もしあなたが水草用肥料が欲しくてアクアショップへ行ったなら、絶対に水草用肥料を入手することは不可能です。
なぜなら日本国内では水草用肥料は一つも販売されていないからです。

「え!、沢山売ってるじゃない?」と思った方は水草用肥料と思われるパッケージを隅から隅までよくチェックして下さい。
水草育成剤とかそういった表現で書かれており、けっして「水草用肥料」とは書かれていませんから。

日本は農業国なのでさすがにその辺の法律が整備されており「肥料」と言うものは窒素・燐酸・カリの3大要素を含み、その成分をパッケージに表示しなければならないと法律で定められているのです。

では何故水草用肥料が存在しないのでしょうか?
成分表示するだけで「肥料」という表示が出来るようになるのに何故「肥料」という名を捨ててまで成分を表示しないメリットが有るのでしょうか?

成分は秘密であり明らかにすると他社にまねされるから・・・
いえいえ、そんなわけはありません。
それなら既に「肥料」として成分を表示している園芸や農業用の肥料の方が重大な問題になります。

なぜそうまでして成分を隠したいかというとそれは、園芸用肥料と同じだからです。
成分を表示すると「あれ?アクアリウム用の○○社の○○という肥料は園芸用の××社の××と同じじゃない!、しかも値段は十分の一・・」となってしまうからです。

そもそも、冷静に考えるとアクアリウムと言う小さな市場のメーカーが開発研究費として何億もお金をかけて水草用の肥料を新しく作る事ができるわけがありません。
園芸用や農業用の肥料メーカーから肥料を購入して、容器を変えて色を付けて、せいぜいやったとしても複数の物を適当に調合する程度です。
そうして「肥料」という名前を捨てて出来上がった水草育成剤はアクアショップの陳列棚で綺麗に並べられて、正式な「肥料」の何十倍もの値段で販売されるのです。

解説者:よしを

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