「ナナ」
読み:”なな”

解説

アヌビアス・ナナを指して、ナナという。
ほとんどの熱帯魚ショップ、水草ショップ、総合ペットショップ、果ては日曜大工センターの熱帯魚コーナーにまで置いてあり、これぞポピュラー、スタンダードの王道といった水草です。
育成というか、草体そのものが丈夫で、ほとんど何をしても生きているという頑強な草です。
葉姿は、観葉植物のポトスに似ています。
色は通常の場合、深い緑色一色で、他に班入りや、小型種というものも出回ってお
ります。

水面に浮かしっぱなし、無光でCO2添加なし、薬浴水槽に入れていてもなかなか枯れない、非常に丈夫ではありますが、ただ一つの弱点は根です。
浮かしたり、何かに活着させて水中に根を出している分には、丈夫に育ってくれますが、底砂に通常の有茎草と同じように植え込むと、気むずかしくなる面があります。
育成不可能ということではないですが、枯れる場合があります。

本来は何かに着生して生きる植物なので、やはり水槽内で楽しむ場合も流木や石などのレイアウト素材に活着させて育成した方が、無理なく育てられます。

繁茂してくると、かわいい葉姿が水槽内でよりいっそう目を引くようになる魅力的な水草です。
また、繁茂し増えすぎた場合は、葉の伸びている茎の部分を切れば、その切った部分はまた別の所に植えることができます。

栄養過多の水槽では黒髭を呼ぶ水草といって過言では無いでしょう。
理由は葉っぱが育つのが遅く、枯れないので、どうしても苔がつきやすいからです。
うまく育てると、真っ白い土筆のようなかわいい花が中心から咲くことがあります。
わが家では一度だけ咲きました。

わさびの根っこ(地中茎)のような部分に養分を蓄えてますので、多少のことではびくともしません。
黒髭藻対策には、光量を意図的に押さえた水槽にするのも手だと思います。

葉っぱをぜーんぶ切り落としてしまうと、小さな葉っぱが密生して生えてきます。
茎が伸びて大きくなってきたら、剃刀でスパッと切って株分けしましょう。
アヌビアス・ナナは安いですが。同じ名前でもナナのつかない「アヌビアス+何とか」は値段も高価で育成が難しいものが多いようです。

くれぐれも申し上げておきますが、

「アヌビアス・ナナ」

であり、

「アヌビアヌス・ナナ」

ではありません!!

解説者:JYOUJI、iseki(井関)

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