「リシア」
読み:”りしあ”

解説

世界各地に分布している水草の一種、日本にもありますが、農薬の影響でなかなか見ることができないと思います。
一度探してみて下さい。
形状は、Y字に葉先が分裂してのびていきます。(和名:鹿角苔)色は、鮮やかなライトグリーン。
CO2、光ともに十分な環境であれば、よく光合成をして、酸素の気泡を容易に見ることができます。

光合成の気泡をつけた姿は、見る者を魅了し、水草の世界へと引きずりこむ麻薬です。

リシアを使った水槽の底全面に広がる緑の芝生のようなゴルフ場風景水槽に、多くのひとはその美しさに溜息をもらすことになるでしょう。でも実際は水面の光の強いところで浮かんで育つ性質です。
マッチ箱二つ程度の面積で売り値千円以上と高価です。
最初は水面に浮かべて増やした方がよいでしょう。この場合CO2等は不要です。簡単に増えてくれます。

流木のウイロモスに絡ませて水深10cm程度の明るい場所におくと、うまく増えてくれます。
あなたの水槽をゴルフ場風景にするには、頻繁なメンテ・トリミングは欠かせないでしょう。

リシアは、本来ウキゴケ属に属する所からも、水面に浮いてることが正常な姿です。
そのため、水槽内でレイアウトに用いるときは、何らかのおもり(石や流木)にテグスなどのナイロン系の糸で巻き付けたり、ステンレスの金網で固定させる方法をとります。
こうした状態を、水槽内で長期維持していると、その葉姿が変化することがあります。
草体全体が透き通ったようなモスグリーンに変わり、それまで活発だった光合成の気泡も著しく減少します。
これを沈水型リシアといいます。

こうなったリシアは、トリミングでとり去り水面に浮かべておくと、また元に戻りますが、一度沈水型になったリシアは、同じ環境に入れると再度沈水型になりやすい傾向がありますので、入れ替えの時期と判断しても差し支えないと思います。

リシアを水中に沈めてレイアウトに使用していると、条件さえ整えば恐ろしいぐらいの勢いで増える水草ですから、直に膨れ上がります。
それを放っておくと、リシア最下部のおもりと固定している部分に光が当たらなくなり、やがて、白色化し枯れます。
その時です。
リシアは光合成の泡をその身に蓄え、浮力を増し、枯れた最下部のリシアはちぎれ、重力の因縁から解き放たれ、バッコン!!します。

こまめにトリミングして、なるべく下部にも光が当たるようにし、バッコンまでの期間を延ばす努力をするか、バッコン手前で(またはバッコンしてから)もう一度植裁し直すしか手はないでしょう。

解説者:JYOUJI、iseki(井関)

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