よしを’S質問箱(Deep編)
分類 @@#水草#@@
Q1020.水草が根付きません。
【光弘さんからの質問】
初めてお便りします。
光弘といいます。
アクア暦は5年で、今までにディスカスやカラシンを中心に飼育していました。
昨年より、水草水槽にもトライし、今年2月に新たに水槽をセットしました。が、水草の根付きが悪いようです。
環境は、水槽60x45x45、濾過槽エーハイム2015、照明20W3灯x7時間、CO2はミスティで添加、底床はニッソーのアクアプラントサンド、水温26度、PH7.0、換水は週一度1/4、です。

現在植えている水草は、スクリューバリスネリア、ロベリアカージナル、グロッソスティグマ、リシア、ウィローモスです。
ウィローモスとリシアはよく成長します。
ただ、CO2の添加が4秒に一滴のせいか、リシアは気泡はつけません。

問題は、スクリューバリスネリアとロベリアカージナル、グロッソスティグマなんです。
ロベリアは、成長はするのですが、根付きが悪い様です。
茎の途中から沢山の毛根がのびているのですが、よく底床から自然に抜けてしまうことがあります。これって、水中の栄養を吸っているけど、底床に根は張ってないって事なのでしょうか?
スクリューは枯れもせず。成長もしないまま、2ヶ月たちました。
試しに抜いてみたら、抵抗もなくあっさりと抜け、毛根も伸びていませんでした。
グロッソは殆ど、ランナーが伸びず、自然と減ってしまいました。

アクアプラントサンドには栄養分があるので肥料の追加はいらないと書いてあったので、肥料は入れていません。
また、当初は苔(ガラス面につく緑色のやつ)がよくつきましたが、ここ1ヶ月ほどは濾過細菌がよく働いているせいか、苔掃除はほとんどしなくてもいい状況です。
魚はカージナル40匹とブラックファントム10匹、ヤマトヌマエビ10匹ですが、順調に生育しており、かなり大きくなっています。

素人考えなのですが、アクアプラントサンドから溶け出した栄養によって水中での養分補給ができてしまう。
だから、リシアやウィローモスは育つが、水中に根をだせないスクリューやグロッソは生育しない。と、考えてしまいました。
私の水槽は、底床に問題があるのでしょうか?
今までも水草は植えたことはありますが、大磯の底床でもよく根を張っていました。

長くなって申し訳ありません。
もし、何らかのアドバイスを戴けたら幸甚です。
A1020.それが水草の難しさ
冷たい回答になってしまうかもしれませんが、それが水草の難しい所であり、そういう風に上手く行かない事が有るからこそ、水草が綺麗に成長して美しい姿を見せてくれたときに喜びを感じるのです。

お伺いしている状況は植えた水草が上手く育たない典型的なパターンです。
だからといって特効薬もありませんしこうすれば改善すると言う定石もありません。

リシアやウイローモスが成長しているのはもしかしたらご想像の通り、底床と水中の養分バランスが理由かもしれませんが、私は短にリシアとウイローモスは環境に対する許容範囲が広い為に現在の環境でも気に入ってくれるが、他の有茎草には気に入ってもらえていないだけど思います。

水中の茎から根を出すのも有茎草によくある事です。
きちんと成長している場合はそれでも底床にも根をきちんと張りますが、状況が悪いと根があまり張らなかったり、底床付近の茎が溶けたりして成長不全になったりします。

水草が上手く育つかどうかと言うのは非常に多くの要素が複雑に絡み合って結果として現れます。
根張りが悪いのは底床の土壌バクテリアの状況などに問題があるという理由の場合も有れば、光やCO2のバランスが悪くそのために光合成が活発に成らないため根を張って養分を吸収する必要が無く、その結果根を張る事を放棄しているという場合も有るでしょう。

風が吹けば桶屋が儲かる的な場合も多々有りますし、肥料だって光だってCO2だって多ければいいという物ではなく、何かを減らしたから上手く行くという場合も少なくないです。

また最初上手く育たなかった草を最終的に上手く育てられるように成った人でも、その理由や方法を的確に説明出来るケースは少なく、「色々と状況を変えていたらなんとなく上手く育つようになった」というふうにしか答えられない場合も多いです。

また、ショップで売られている廉価な水草のほとんどが畑のような所で水上育成されたものである場合が多いため、それを水槽に入れたときに水中化する過程で環境変化に適応できずダメに成る場合も多く、初めに上手く行けば後は簡単だが、初めが一番難しいと言う場合も多いです。

同じ草を買うにしても水上葉を買うのと水中化した状態の良いものを買うのとでは、難易度が何十倍も違ってきます。
慣れてくればそのへんの見極めも出来るようになるでしょう。

さらに、水草水槽では底床や水質など”熟成”によって条件が整うような場合も多いです。

そういう所が水草水槽の奥深さであり楽しみなんだと思います。
水草水槽をやっていると人間の考えや予想がいかに浅はかであるかという事を思い知らされます。
そして現代人のように時間に追われて先を急ぐ習慣に対して、そういう姿勢ではどうしようもない事もあるという事も教えてくれるでしょう。

まずは、そんなもんなんだと思い、手は尽くせど焦らずに、楽しみながら試行錯誤してみてください。

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