よしを’S質問箱
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Q226.ハロゲンランプについて
【KAZUさんからの質問】
よしをさん、はじめまして。
KAZUと申します。 諸事情により1年半の休眠から目覚めたアクアリストです。
以前は、水草水槽の照明といえば蛍光灯が主流でしたが、最近では、 90センチ水槽以上の大型水槽ならばハロゲンランプを使用した方が有利との話を聞きました。
とりあえず調べてみたところ、発熱対策が必要とはいえ確かに価格も安く光量も十分のようです。
しかし、水草の育成条件の面から考えてメリットがあるのでしょうか?
ハロゲンランプと水草水槽の組み合わせについてよしをさんは、どのようにお考えでしょうか?
90センチ水槽にADAのNAランプ30Wを4本20Wを2本使用しています。

A226.ハロゲンランプ
”ハロゲンランプ”では広義にとらえると最近マニアにもてはやされている”メタルハライドランプ”までその仲間に入るため、まず始めにその点から確認いたしましょう。

今回の回答では一般的に”ハロゲンランプ”と称される小型で安定器などを必要としない室内照明などでよく使用されるハロゲンランプを対象に話すこととします。

まず結論から言いますと、それがハロゲンランプであろうが水銀灯であろうがメタルハライドランプであろうが、導入時のコスト、電気代や管の寿命といったランニングコストで比較すると、コストパフォーマンスで蛍光灯に勝る光源は有りません。

「大型水槽ならばハロゲンランプを使用した方が有利」という事については何を基準に判断したかにもよります(もしかしたら水槽上部が開放型に出来るためにメンテナンスやレイアウト上有利とか・・・)が同程度の光を得ることを前提に比較すると、ハロゲンランプの方が遙かに不利です。

そもそも、光源が変わればレイアウトスタイル等がそれに伴って変わるはずですから、蛍光灯とそれ以外の光源を使う場合を同じ土俵で比較するのは間違っているかも知れませんが、60cm水槽に20W蛍光灯4本の水槽があるとすれば、それをそのままの明るさでハロゲンランプに変更するには75Wハロゲンが2〜3灯必要になります。

20W×4の蛍光灯でリシアや有茎草ばりばりの水槽をハロゲンで同じように維持するためには75W×3のハロゲンが必要でしょう、しかし水槽スタイルを変えて陰性植物をメインとした水槽なら75Wハロゲン1灯で良いでしょう。

90cm水槽にベアタンクで中型魚を飼育している場合なら90cm用蛍光灯ユニットに30W蛍光灯×2よりも、75Wハロゲン1灯の方が雰囲気が出て良いかもしれません。

このように光量とコストでは勝ち目のないハロゲンランプですが、最近は利用する人も多くなっています、なぜそんなにもてはやされるかと言えばそれだけのコストを掛ける魅力が有るからでしょう。

蛍光灯には無い陰影や水面の変化に光が揺れる感じはとても素晴らしいです。
またレイアウト中にこういった光をスポット的に使用することによって非常に特徴のある水景を作ることが出来ます。

ということで
ハロゲンランプはその特性を理解して適した場所に適した使い方をして初めてその効果が得られます。
蛍光灯もハロゲンランプも一緒くたに同じ光源と考えると大きな失敗をするでしょう。

従って”蛍光灯とハロゲンランプ、単純比較では断然蛍光管有利、但し特性を知り上手く利用することでそれぞれの特長を利用した独特の水景に出来る”と言えます。

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