よしを’S質問箱
分類 @@#苔#@@
Q260.藍藻の大量発生に勝利したい
【Yuuさんからの質問】
いつもホームページを拝見しています。
とてもすばらしいページですね。

ところで質問というのは藍藻の大量発生についてです。
まず自分の水槽について書きますと、60センチ水槽、ライト20Wx4、ミドボンによるCO2強制添加、Ph6.5で硝酸、硝酸塩も異常なし、肥料の追加なし、アクアプラントサンド使用、半年ぐらい経過しているので濾過も安定しています。
この水槽に前の水槽のウィローモスを入れたところ、藍藻が大量発生しました。
どうやら自分では気をつけていたつもりなのですがそのウィローモスに藍藻がついていたようです。低床をべったりと覆い、ヘアーグラスもべとべとです。

そこで最初にやったのが水替え攻撃です。とにかく藍藻をホースで吸い出しまくりました。
三分の一の水替えを週1回し続けました。すると水替えした3日ぐらいまでは濾過もうまくいっているので輝くような水なのですが4日目くらいから急に水が緑色に濁りよく見るとすごく細い糸のぶつ切りのようなものがいっぱい漂っています。それが出るとあっという間に水槽が藍藻だらけになります。自分の考えでは水替えの際に水中に飛び散った藍藻が急激に増加したのだと思います。

次にここのページにあった木酢液をやりました。木酢液を大量に入れ水槽全体を新聞紙で覆い1週間ぐらいほっておきました。すると藍藻は増えも減りもしませんでした。

今はこの両方を組み合わせて藍藻を吸い出して水替え、さらにその後に木酢液を少し入れています。これだと4日目の濁りはありません。でも、奴らは1週間で完璧に再生します。
もう後はリセットしかない!!とは思っているのですが何か藍藻に負けた気がして嫌です。
原因さえ分かればなんとか勝てそうなのですがさっぱりわからないです。なんとなく一見うまくいっている濾過があやしい気もしますがこれといった証拠もありません。
何とかならないでしょうか。よろしくお願いします。

A260.藍藻に勝つためには
藍藻というのは非常にやっかいです。

基本的に水草が育つ環境であれば苔や藻は育ちます。
一部の苔類は濾過をしっかり機能させ、水槽水を貧栄養に保つことで育ちにくくしたりすることは可能ですが、藍藻が発生してしまった水槽ではそういった手段では藍藻を押さえ込むことが出来ない場合が多いようです。

濾過などが不安定な水槽で発生した場合は、その改善などをきっかけに藍藻がぱたりと無くなってしまうことも有るのですが、出来上がった水槽環境で発生した場合はまず撲滅できないと考えた方が良いでしょう。

そういった出来上がった環境で発生してしまった場合は、水換えのタイミングでホースで吸い出したりピンセットで取り出したりしてなるべく水槽から追い出すという方法しか対策は無いようです。
それでも次の換水の時期までにはどこかから藍藻は繁殖し底床や水草にべっとりという事も多いようです。

もしも”もうどうしようもないので再セットしか方法は無い”とお考えなら次の超過激撃退法を試してみるのも良いかと思います。
ちなみこの方法でうちの1200水槽はセット後2年目からおつき合いしている藍藻を撲滅してセット後4年目を迎えようとしています。

但しこの方法はかなりの確立で水槽を崩壊させます。
崩壊させても良いと思うときにやって下さい。
労力や効果は再セットするときとほとんど変わり有りません。
強いていうならば
・底床の全面洗浄は不要(というか出来ない)
・生き残った水草はそのまま使えるので、レイアウトの作り直しも不要
というメリットがある程度です。

では方法を説明します。
(以下うちの1200水槽で行った事)
  1. ハイポネクス社の木酢液500CCボトルを毎日1本ずつ4日間連続で水槽に投入。
    ハイポネクス社のを使う意味は、色々な銘柄を使ってみましたが濃度が一番濃い物だったためです。
    他のメーカーの物では濃度が薄い可能性があります、そういった場合はさらに多くの量を投入しなければならない可能性有り。
  2. そのまま1週間放置(濾過装置など全て通常通り稼働)
  3. 全換水を2回、濾材の全面洗浄
です。

ここまで大量の木酢液を投入すると見る見る水は赤茶色くなります。
魚も死ぬ可能性があるので出来れば別水槽に移しておきましょう。
たしかpHは4ぐらいまで下がりました。
うちで行ったときにはヤマトヌマエビは入れっぱなしだったのですが、水質に敏感といわれる彼らは1匹も死ななかったです。

2日目ぐらいから白いもやもやした物が水槽の中に多数見られるようになります。
たぶん藍藻の死骸ではないかと思うのですが、このもやもやは濾過槽の奥深くまで発生するので、もともと目に見える物体が集まった物ではなく(物理濾過を通過してくるような)微細な物が集まった物のようです。
もしかしたら濾過バクテリアを含むバクテリアの死骸かも知れませんが、もともと藍藻はバクテリア同様細菌の仲間とされていますので、バクテリアが死ぬ環境であれば藍藻菌も死んでいると考えられます。

目に見えるレベルの藍藻は見る見る茶色くなって無くなって行きます。

目に見える藍藻がほぼ全て無くなったら濾過装置を完全に洗浄して、水槽内のもやもやを吸い出しながら全換水を2回行います。

勿論濾過バクテリアなどは全滅ですから、その後は水槽立ち上げ時と同様の管理を行います。

うちではこの方法でその後藍藻を見ることは無くなりました。

また、この方法を教えてくれた友人宅でも成功したらしいです。
但し、その友人宅ではこの処理をした結果有茎草が全部枯れたらしいです。
うちでは有茎草も生き延びました、ダメになったのはムジナモだけです。

再セットをする覚悟があって、多くの有茎草が駄目になっても良いという覚悟がある場合やってみると良いと思います。

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