よしを’S質問箱
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Q339.改良品種について
【もっちょさんからの質問】
よしをさん、はじめまして。
僕は熱帯魚を始めて1年ぐらいなんですがひとつ疑問に思うことがあります。
それは改良品種についてです。 生き物に手を加えることは正しいことなんでしょうか?
原種の色のほうが水草に合うと思うのですが、よしをさんはどう思いますか。
よろしくお願いします。

A339.改良品種
現在アクアリウムで取り扱われている生体は、その多くが何らかの形で改良されているケースが多いようです。
今では10匹500円で売られているネオンテトラは20年前には1匹千〜5千円もしたそうです。
どうして今日ではそこまで値段が下がったのかというと養殖による安定供給が出来るようになったからです。
養殖を行うためには養殖自体の技術の研究もさることながら養殖する固体そのものを病気に強いものを選別し掛け合わせることで品種改良を行い、養殖に適した生体を生み出すということもなされたようです。

おかげで昔はパイロットフィッシュには向かないと言われていたネオンテトラも現在では十分パイロットフィッシュとして通用しますし、丈夫なのでパイロットフィッシュとして購入したネオンテトラが最後まで水槽で生き続けるというケースも有るようです。

又、ディスカスなどに用いられることの多い色揚げ用の餌にはホルモン剤が混ぜられている場合が多く、そういった餌で育てられた固体は体色はきれいなものの障害を持っているものや繁殖能力に問題が有ったりといったケースも多いようです。
(マニアの中では”ドーピングディスカス”と呼ばれる場合も有るようです)

それとは別に、グッピーなどでは遺伝を研究し突然変異を固定することで新種を生み出すということが通常的に行われている種類も有りますし、グッピー自体そういった事も飼育の楽しみの一つでもあります。

かと思えば、いまだにホームセンターなどではアルビノ種のグラミーやコリドラスに色素を注射したカラーコリドラスやカラーグラミーも見かけます。

ご指摘のように原種の方が良いという意見をお持ちの方も多く、そういったマニアたちはワイルド物が一番と考えられていることも少なくないようです。

これらのことについて正しいかどうかを考えることは、ペットとして生き物を飼育することの是非とも密接に関わってくると思います。
そういった事については私の意見はこうだと他人に主張したり、誰の意見が正しいとか間違っているといった議論をしだすと、不毛な泥仕合になる場合が多いです。
そういった事を考えることは大切なことですが、まずはアクアリウムにおける人の手の介入ということを自分でよく理解して、その上で”自分はここまでなら許せるが、それ以上はダメ”というような境界線を心の中でしっかりと持って、その尺度にしたがって今後のアクアリウムライフを楽しんでいくように心がけるのが良いと思います。

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