よしを’S質問箱
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Q386.ドライとウェットの濾過能力について教えてください
【鈴木 邦治さんからの質問】
よしおさん こんにちは 現在ディスカスはフルドライでアロワナは上部+外部で飼育しています。
近い中にアロワナをオーバーフロー大型水槽にする予定です。
そこで気になる事が、ドライとウェットの体積当たりの濾過能力です。ドライはボールの表面の水垢にバクテリアが付くそうですが、ウェットも実は微細な穴は水がほとんど流れず表面だけで濾過されているような気がします。
大磯でもそこそこ濾過されるし、シボラックスの言う嫌気濾過が本当なら逆に酸素の届く表面でのみ硝化されるのではないでしょうか? 
もしそうなら目詰まりのしやすいウェットよりもドライの方が単位体積当たりの濾過能力は高いのでしょうか?  
立ち上がりの遅いのは知っていますが水槽台の下の体積は一定ですので少しでも濾過能力が高い方を教えてください。

A386.究極の濾過?
わ〜、これまた難しい質問ですねぇ・・
正直に申し上げますと「ウエットVSドライどちらが良いか?」という答えは私にも分かりません。
実際にそういった比較実験を行った事は有りませんが、もしやったとしてもなかなか答えが出てこないのではないでしょうか?
なぜなら硝化というものは、現在とられている一般アクアリストの設備ではほとんどが過剰なほどのキャパシティーを持っていると思われますので、そこにどういった濾材を持ってきても、すべての実験結果はアンモニア・亜硝酸ともにゼロの数値を示すのではないでしょうか?
何十本もの水槽を集中濾過しているようなショップや水族館のような環境では濾材による硝化能力の差が出るかもしれませんが、そういった環境では大量の濾材を使用するため通常我々が使うような高価な濾材は使われない事が多いです。

一方脱窒という作用は現在のところまだ完全には確立されていないようです。
またその効果も黒房藻に効果ありという話も聞いた事が有りますが、pHの安定を初め分かっていないものの色々な効果が有りそうだと言われています。

ということで、私が考える究極の濾過というものは
・比較的軽い装備で硝化能力の満足を確保する
・脱窒を実施する
という物ではないかと思います。

もちろん日頃から勧めているように軽い設備と言えども硝化についても能力に余裕は有った方が良いです。

結局のところ確実にどういった方法が良いかと言う事は誰も答えを持っていないはずです。
(もちろん個人的な理論をお持ちの方は沢山居ます)
上記のような硝化と脱窒の様なところまで自分なりに色々考え、そしてもっともらしい理由を付け、そしてそれを自分の理論として実践して行えば、それがその人の答えになるのではないでしょうか。

ちなみに、うちの120cm水槽では前半にドライタワーで後半にウエット濾過を組み合わせていますが、ドライ部分で物理濾過も兼ねさせる事で、水草の葉など大きなゴミが入っても目詰まりし難く、物理濾過部分のメンテナンスもしなくて良いだろうという狙いからです。

濾過と言う部分は、そういた個人的な思い込みや個人的こだわりをふんだんに盛り込める面白い部分です。
是非とも色々と考えて自分なりのこだわりを実現してください。

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