よしを’S質問箱
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Q422.CO2の添加について
【アレックス&ケリーさんからの質問】
よしをさんの素晴らしい水槽を拝見して、今度120CMの水槽の購入を計画しております。
75CMを筆頭に小さな水槽ばかり増えたため、大型にまとめたく、考えております。
それでショップに相談したところオーバーフローの水槽を進められたのですが、水草もよしをさんの水槽まではいかなくても沢山レイアウトするつもりです。
そこで心配なのがCO2の添加ですが、実はその事を相談してよしおさんのホームページを紹介してもらいました。
オーバーフローは水草水槽には向かないけど、それで添加されているとの事。
実際にされていて如何でしょうか。問題ないでしょうか、教えて下さい。
7月第一週に行き付けのショップでバーゲンがあり、オーバーフローかADAかどちらかの水槽を購入するつもりです。
よろしくお願い致します。

A422.オーバーフローで水草
どうしてショップがオーバーフローを勧められたのか不思議な気がします。
きちんと水草水槽を目指している事、その為にCO2添加を予定している事をそのショップには話したでしょうか?
もしそれを説明した上でオーバーフローを勧めたとしたら、そのショップとはあまりお付き合いをしない方が良いかもしれません。
少なくとも「ではオーバーフローにするとしてCO2添加には何の問題も無いのでしょうか?」という質問をしてショップの考えている事を聞いた方が良いでしょう。

CO2添加を行う水草水槽をオーバーフローでやる事は可能です。
うちの1200水槽で実践しているので間違いは有りません。
しかしそうする上でとても大きな問題が有ります。
それはオーバーフロー部分で曝気されるので添加するCO2が発散される事です。

従ってpHを6.8程度にする状態にCO2添加を行うと5kのCO2ボンベが3〜4ヶ月で空になります。
普通の1200水槽では5kボンベが1年〜2年は持つはずなので、それと比較すると3〜8倍もCO2を消費する事に有ります。
もし再充填が5千円程度のショップボンベなら年間2万円ぐらいのCO2代が必要になります。

また、添加のコントロールも通常用いられる電磁弁をタイマー制御といった方法で行うと、CO2添加を停止して数時間経過すると、水中のCO2濃度が急激に下がりpHが異常に上昇します。
そのためCO2があまり発散されすぎないよう(pHを安定させるという意味で)夜間もある程度のCO2添加を続けなければなりません。
一番良いのは昼夜関係なく設定されたpH値になるようにCO2の添加量をコントロールしてくれるpHコントローラーを使用する事ですが、pHコントローラーは水槽用品の中でも比較的高価な器材で、一番安いジャレコ社製の物でも6〜7万円はすると思われます。
安く済ませるには電磁弁でオンオフされるCO2経路とは別に、常時チョロチョロと添加し続けるCO2の経路を作成しておき、夜間もCO2が添加されるようにすれば解決できそうですが、その添加量の調整が非常に難しいのではないかと思います。

以上のような大きな問題点を解決できるなら、それ以外のポイントは全て外部フィルターで水草水槽を行う場合と変わり有りません。
しかし、それほどの設備を用意したりランニングコストを掛けたりするのは、よほど自分で濾過についてのこだわりが有り、どうしてもオーバーフローでやってみたいという場合を除いては、セオリー通り外部式フィルターで水草水槽を行われる事をお勧めします。

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