よしを’S質問箱
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Q594.外掛けオーバフローの排出量について
【巨人ファンさんからの質問】
今回で3回目の質問になります。巨人ファンです。
今回の質問は、貴殿HPで紹介している「外掛けオーバーフローシステム」の排出量についてです。

私事になりますが、現在、自動換水システムを検討作成中であります。
給水側(水道栓よりタイマー起動の電磁弁を介して水槽へ水を送り込む部分)は、
既に完成しております。(給水量は1〜3リットル/分でタイマーを1〜3分程度ONする)
排水側については、貴殿の外掛けオーバーフロー式を利用して屋外へ排出しようと考えております。
質問は、その際の排出量(リットル/分)がどの程度なのかを御教授頂きたいと思っております。

私の検討している外掛けオーバフローシステムは以下のとおりです。
  1. 給水側から来た水を、来た分だけリアルタイムに排出しようと考えております。
    (当たり前のことですが...)
  2. 水槽の外脇に設置するコップは家の間取り上、屋外に設置しようと考えております。
    (オーバフローする高低差は2m近くなり、またU字型パイプの総延長は7m程度となります)
  3. 水面の油膜を取る目的で水槽内にもコップを設置して、そのコップの最上部を越えた水のみが
    コップ内に流れ込み結果的にオーバフローして屋外のコップへ流れ込みます。
  4. 水槽内のコップの最上位以下で水を均衡させたい。
    (最上位を越えて均衡するならBの目的が果たせなくなるため)
  5. 水槽内のコップ上部と屋外のコップ上部の高低差はなるべく小さくしたい。
    (水槽内のコップが大きすぎると見た目が悪くなるため)
  6. U字型パイプの太さはなるべく小さくしたい。
    (部屋の上のほうに太いパイプがあると目立ってしまうため)
  7. 最大3リットル/分の給水量を排出するだけの性能が欲しい。
    (3リットル/分を越える場合、Cはトレードオフとなる)
以上の仕様?を守れるようなオーバフローシステムを構築するには、
5.の高低差と6.のパイプ内径はどのくらいに設定すれば良いのでしょうか?

一般的な物理の公式を当てはめるより、この方式のノウハウをお持ちの貴殿の
情報を宜しく御教授お願い致します。

A594.壮大なオーバーフロー水槽
非常に壮大なオーバーフロー水槽計画ですね。
個人的にはかなりリスクが高そうに思うので、まず他の方法で目的が実現できないかを考えた方が良いと思います。

屋外に排水するだけなら壁に穴を開けるなどすれば実現は簡単そうですが、それは出来ないのでしょうか?
借家やアパートなどの場合は難しいかもしれませんが、壁のひざ程度の高さの位置に換気口が付いていたりすることも有るので、そういった経路が使えないかも検討されればよいと思います。

次にどうしても2mの上空を越えされなければならないとしたら、サイフォンの原理で越えさせるより、ポンプの力で越えさせてはどうでしょうか?
水槽の下にドレンタンクを設置しそこに通常のオーバーフローか外掛け式のオーバーフローで水を落とします。
ドレンタンクの水位が一定以上になったらポンプを稼働させ、そのポンプの力で屋外へ水を排出します。
念のためドレンタンクが満水になってしまったらそれ以上水を入れないように、本水槽に流し込む水はドレンタンクの中に設置した水洗トイレのタンク内に有るボールタップという満水になると水が止まる装置を経由して入れておけば、万が一排水ポンプが機能しなくなっても、水があふれ出すことは有りません。

他の方法としては水槽から小型のポンプなどでごく少量の水を常に排出し続けさせます。
上の場合と同様にトイレタンク用のボールタップのようなもので水槽の水位が一定以下になったときに水道から水槽へ水を注水させます。
念のため小型ポンプは水槽の水位が一定以下になった場合に運転を停止するようなセンサーを経由して稼働させておきます。

最後にどうしても高低差2mのU字パイプを通してオーバーフローするという方法を採るとして・・・
一番のポイントはそのU字パイプの中の空気をいかにして抜けるか、そして空気が入り込まない状態をどのようにして維持するかというのがキーになると思います。
もし完全に空気が抜けてそれをずっと維持できるなら水量から推測するとU字パイプの径は20mm程度で十分でしょうし、コップの高低差も1〜2cmで十分だと思います。
U字パイプの中は大きな高低差によって強い負圧に成りますのでエアが入り込みやすく抜けにくくなります。
ココにエアが入り込むと全ての機能が働かなくなりますので、そこには細心の注意が必要でしょう。

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