イクチオボド症

 以前は「コスティア症」と言われていましたが、コスティアから分類替えされました。呼び方はどちらでも構わないです。

原因と特徴

 原生動物の鞭毛虫イクチオボドがエラに寄生することによりなる病気です。大きさは10ミクロン程度で、見えないばかりか顕微鏡でも見にくい部類に入り、なかなか写真も撮れないそうで専門書でも図柄で書いているものが多いです。
 主に淡水魚にみられますが海水魚でも知られております。
亜熱帯、温帯、寒帯と全ての地域で見られており殆どの魚主に寄生され、被害も出ているようです。
 このイクチオボドの増殖適温は25度前後で最も盛んであるようですが、発生は水温とは関係なく低温4度〜高温30度付近まで広く見られます。しかし、水温の上昇(28度以上)によるイクチオボドの減少効果はあります。
比較的被害が大きいのは幼魚時期での発生があります。

症状

 鯉、金魚では低温水時期に多い病気で、餌を食べない時に発病します。
魚は動きが鈍く、餌をとらなくなり酸素が多い場所に集まるようになります。寄生する場所はエラで重傷の場合はエラの中まで侵入しており、この場合は薬は効かないとしています。(複数回の薬浴で対処します。)

対策

 食塩や過マンガン酸カリウム5ppmの薬浴1時間で効果があるとされていましたが、どうも完全ではなくホルマリンしか効かないようです。

ホルマリン薬浴は1トンに15〜20ccで24時間行うと死にますが、粘液分泌がひどくなる場合は重傷ですから3日おきに2〜3回必要です。
再発病する場合もあり蔓延すると被害が大きくなりますので注意して下さい。

参考文献

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