よしをのホームページユーザーテスト

第2回「フォーメストリング」テスト結果

テスト実施者「JOE」さんからの結果報告


このページはよしをのホームページユーザーテストのコーナーで実施された第2回「フォーメストリング」に対するテスト結果報告のページの一部分です。
各テスト実施者からのテスト報告のページは全部で3ページ存在します。
正確なテスト結果の情報を得るために必ず第2回テスト結果報告のトップページからご覧になる事をお勧め致します。
尚、いかなる理由でも当ページへダイレクトにジャンプするリンクを設定する事は禁止致します。

【パッケージ外観】

 ↓正面向かって左側

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 ←上面

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 裏面→

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 ↑正面向かって右側

 

・一辺約22センチのサイコロ型薄手段ボールパッケージ。大きさだけを考えると、何かを買ったという買い物感を満足させられるサイズであり好感が持てる。

・パッケージデザインは、アクアリウムのベンチャー商品にありがちなデザイン。良くも悪くもアクアリウム商品の王道的デザイン。
 ショップでの陳列を考えると、フタ部分に書かれている3つの売り文句を正面部「魚にやさしい」の下あたりへでも小さく入れておけばなお良し。
 左側の水槽の絵は、どうもアクアゾーンの水槽のような気がしてならない。

・ただし、このパッケージデザインでは、商品に対する熱意、売り込もうという熱意は伝わるが、高級感がなく製品の良さが伝わりにくい。
 この手のパッケージの商品に、幾度も泣かされているアクアリストにとっては、嫌悪感さえ覚える場合があるので要注意。

・正面のイラスト、どう見ても商品のメインは中央の丸い大きなポンプであるように思われる。
だが、実際は右下に描かれている小さなリングの方がメインの商品であり、シリーズ化までしてフォーメストをプッシュするメーカーの戦略意図を殺ぐ可能性のあるイラストである。

 

 

 

 【内容物】

DSC_0054.JPG←フタを開けたところ

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もう一回開くとポンプが出てくる

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内容物の全て

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これがポンプ

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こちらがリング

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フタの裏に記載されている
シリアルナンバーとおぼしき数字
リングのパッケージにも同じ数字が記されている。

取扱説明書?のような印刷面と使用上のご注意が書かれたプリント。
使用条件が書かれたプリント。
ポンプ。
リング本体。
以上、内容物は全部で4点。
至ってシンプルな構成。

気になった点>>

説明書・・・今回付属していたものは、修正箇所を直していないものとのことなので、これについては評価を下さないことにするが、一つ気になることは、「泡を多く出しますとアオコの発生が多くなる可能性があります。」というところ。
こういう問題点は、この製品に限ったことではないが、アクアリウム雑誌などを含め多くのアクアリウム関連商品の説明書など、なぜそうなるのかという説明をはしょってしまい「野菜を残すと鬼が出てくるぞ〜」的な短絡的説明しかなされておらず残念である。
泡を多く出すとなぜアオコの発生が多くなるのか、その理由を簡潔にわかりやすく説明いただきたい。
この製品を使う上で、小さく書かれたこの文章は、実は非常に大切なセンテンスであると思う。

推奨水槽条件説明書・・・使用する水槽の条件というのが書かれており、それによると基本的にこの製品は、水草レイアウト水槽に使用することを前提とされているようである。
しかし、そうだとすると水槽内にセットするリング部分の大きさと色は、かなり気になる。
デザインや素材は、メーカーHPにあるステンレス製のリングの方が、そのような水槽に似合うのではないかと思うのだが・・。
 参照画像(メーカーHPより)
本体とポンプの黄緑というか蛍光色にも近い色合いは、個人的に好きになれない。
子供には受けがいいようで、おもちゃと勘違いしていた。

この水槽条件説明書にも、意味不明な部分がある。
一つは、「マイナスイオンの発生により消臭効果がもたらされます」という部分。
いったいどうしてマイナスイオンが発生して、それによってなぜ消臭効果がもたらせるのか?
そして、もう一つ。
最後に書かれている溶存酸素量とpHのグラフ。
従来のエアレーションの泡とフォーメストリングの泡の写真とを比較した直下にこれが表されているが、果たしていったい何を言いたいのか?
グラフを示して、意図を伝えず・・・余白を埋めるためだけのグラフなのか?

また、水槽条件は書かれているのだが、水槽の適応サイズが書かれていない。
この製品は、どんな大きさの水槽に使えばいいのかわからない。

 

 

 【ポンプ細部】

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細めの耐圧ホースが本体に直付けされている。
一般的に使われているCO2関連の耐圧ホースとはサイズが違うため、一般的なグッズを流用できない点が気になる。


DSC_0062.JPG

 →

こういうところは抜け目なく、メーカーロゴを入れている。デザインと合ってるので悪い感じはしない。溶け込みすぎていてメーカーロゴだと気づかない可能性もあるが・・・。

 

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これは泡の発生量の調節バルブだが、このロットの製品では調節できないように固定されている。このちゃっちい構造だと、調節バルブの故障が多いのではないかなと推測する。

 

 

【製品を手に取ってみての所感】

私、正直申し上げて、現時点でこの製品を25000円では購入できません。
もし、ショップに陳列していて、デモ機があってブリブリ泡を出していたとしたら、とりあえずどんなものかは手に取ってみるでしょう。
だがしかし、次の瞬間値札に書かれている金額を見て愕然とすることは、想像に難くないと思います。
定価がゼロが一つ少なくて、安売り量販店なんかで1980円ぐらいで売られていたら購入意欲も沸くかもしれません。
ただ、これは、あくまでも個人的な所感です。
こりゃええわ!!ということで、25000円何のためらいもなく差し出す人もいるでしょう。
でも、それは一般的な日本人の価値観からすると、おそらくかなり特殊な場合ではないかなと思います。

もちろん、私はこの製品をまだ使っていません。
ですから本当の良さはわかっていないかもしれませんが、手押しポンプ式のビールサーバーを所有する私としては、おおよその予想はつきます。
果たして、一回の空気の充填でどれくらい泡を出し続けられるのか?
それのみがこの製品の生命線であり、その機能そのものがこの製品が売れるかどうかの運命の分かれ道だと思います。
ほかの付加機能については、失礼な言い方かもしれませんが、あまり期待できないというか期待しないでいた方がいいように思います。
マイナスイオンやなんかは、あくまでも付加価値的なものであり、元来エアレーションを目的とした製品であることを忘れてはならないという意味で期待するなということなのでお間違いなく。

製品コンセプトは大変いいと思います。
無動力、無振動、無騒音、コードレス・・・エアポンプでこれだけの売り文句を提示できること自体がすばらしいことだと思います。
電気を使わないので環境にも大変優しいし、音がしないので寝室の枕元へでも設置できそうです。
もし、エアーの供給量が十分で、なおかつ再充填の手間が極力省けるものだとしたら、まさしく夢のエアポンプでしょう。
いくつかのデザイン的な改良点さえ改善されれば、そこそこの値段であっても飛ぶように売れるでしょう。
それどころか能力次第では、アクアリストは環境に優しいこのような製品を進んで使うべきだとさえ言えますし、そういう意識を強く持つべきだと言えます。
私も進んで使用しますし、人にも強く勧めます。

果たして、この製品がそこまでの性能を発揮してくれるものかどうか、期待して検証を進めていきたいと思います。

【セッティング】

 

・説明書通りの方法で空気を充填してみる。
 赤ライン以上は充填するなということなのでギリギリまで入れてみる。

  充填時間:90秒 ポンピング回数:113回

個人的には、きつい作業だった。
むちゃくちゃ筋力がいるとか持久力がいるとかいうことではないけれども、これを日常的にするのかと思うと「どうなんだろうなぁ?」と言うのが正直な感想。
一回の充填でどれだけ保つかというのは、かなり重要なファクターであると再認識。

 

 

 

【様子】

セッティング数時間は大きな泡が出るということだが、それでもかなり細かな泡が出ている。
CO2用パレングラスをハイター洗浄して、乾燥させた後セッティングした直後と同じぐらいの泡の大きさ。
泡の出ている様子自体は、癒し効果満点で非常に好感が持てる。

ただ・・・リングが・・・水景に違和感満点。

ちなみにこちらは、エア用パレングラス。
ポンプはWISA120なので、少々オーバースペック気味で泡は大きい。
水面もバリバリに攪拌されている。

こちらは見慣れているせいか、違和感はない。

水面の攪拌はそれなりに意義もあるので、併用もいいかなと思った。

 

 

 

【 とりあえず使ってみて】

特に気になった点>

ポンピングするときに、ポンプの押す部分↓こいつが私の手には馴染まず、非常にポンピングしづらかった。
ポンピング自体は、ゼロ目盛りから満充填までで90秒で、再充填の場合は若干残量があるだろうから、ポンピング時間が短くなるはずなので苦にならないかもしれない。
しかし、それでも頻繁にしなければいけないならば由々しき事態だ。
この作業に対する私の許容頻度は、週に一回が限度だと思う。

長所と思われる点>

泡が非常にきれい。
この細かさは、賞賛に値する。
泡のはじけ方が小さいので、水しぶきに対する懸念が必要ないので、この点についてもすばらしいと思う。
そして、何よりも作動音が無音。これは画期的であると言っても過言でないと思う。
寝室設置に最適。

短所になるかもしれない点>

泡が小さいので水面が攪拌せず、油膜等の解消には役立たないかもしれない。
水の状態が悪い場合は、泡が小さすぎてはじけにくく、泡が蓄積され、景観上あまりよろしくないかもしれない。
添加器具が目立ちすぎ・・・。
ポンプ本体の大きさとチューブの問題(本体直付け)から、設置場所に問題が出るかもしれない。

 

 【24時間後】

設置直後

泡はほぼストレートに水面に向かって上がっている。

時折大きな泡(普通のエアレーションでいうところの細かな泡)が上がる。

12時間後

ん?こんなに減って大丈夫?メーターは約半分まで戻る。

泡は小さくなり、揺らめきながら上がるようになる。

 

24時間後

メーターが・・・明日には再充填かも。

泡は12時間後とさほど変わりないが、より細かになったような気はする。

 

 

設置直後の泡

24時間後の泡

 

だいたい同じ位置の泡をそれぞれ同じ大きさに拡大した画像。
この製品の特徴が泡の細かさなのだが、この画像でおわかりになるだろうか?

24時間後の泡が設置直後より細かくなっていることぐらいはわかるかな?
24時間後の泡は細かいので、浮上速度が遅くなり飛散の具合が大きくなり、泡の束が広がっている。

 

泡はさておき・・・問題はメーターにあるように思う。
ヤバイんじゃない?
明日にはまたあのポンピング作業しなけりゃいけないんじゃない?
それってヤバイんじゃない?
結構頻繁に・・というか、毎日日課にしなきゃいけないんじゃない?
むっちゃヤバイんじゃない?
だれちゃうよ〜って感じになりそうで、明日が心配。

最初のポンピングで、もっと詰め込んだ方が良いのだろうか?
でも、説明書には赤いライン以上には充填するなってことだったから、やり方に間違いはなかったと思う。
最初から、この程度の充填量しかないのかもしれない・・・だとすると、一回の充填で約一週間というのは、少し誇大表現になるな。

 

【60時間後】

設置36時間後

メーターはちょうど緑と黄色の境界線にさしかかっている。
泡の粒そのものは24時間後のものと変わりないが、泡の束が若干細くなっているようで、泡の全体量の低下が感じられる。

48時間後

丸2日経過。
メーターは黄色ゾーンに指しており、説明書通りの使用法だと再充填の頃合いである。

今回は、再充填せずにもう少し様子を見てみることにする。

泡の束は、36時間後よりさらに弱々しい感じになっている。

60時間後

黄色ゾーンまっただ中。

泡がかなり弱々しい感じになっている。
果たしてエアレーションと呼べるものかどうか・・疑問になりつつある。

下の設置直後の画像と比べてもらうと、弱々しさがよくわかると思う。
 

 

↓設置直後の画像

 

 2日半(60時間)の経過を追ってみた。

再充填の時期を考慮すると、一定のエアレーション効果を期待する場合、出る泡の量が多いうちに再充填を行った方がよいと思うので、36時間後が理想的であると考える。
何より早めに行った方が、再充填にかける手間(ポンピングにかける労力と時間)が省ける。
また、これについては、使用する水槽の大きさにも左右されるので、一概に正しい答えだとは言い切れないが、フォーメストリングの水槽内へセットする添加部分の大きさを考えると、最低でも60センチ規格水槽、欲を言えば90センチ水槽以上の中〜大型水槽でないと、魚と水草よりもリングの存在感が勝ってしまう。しかし、そうなると今度はエアレーション効果に関して大きさ相当のものが要求されるので、あまりにも弱々しい添加量だと意味をなさないように思う。
以上のことから、相関的に考えて36時間経過後の再充填が適切と判断した。

泡の添加だけに関していえば、60時間経過後もなお継続して添加され続けているので、満充填でおそらく3日以上は継続して泡を添加するものとは思われるが、48時間を過ぎた泡の出具合で十分なエアレーション効果を期待するには、水槽の大きさと生物の数が非常に重要な要因になると思われる。
感覚的には、45センチ水槽ぐらいが限界かと思われる。
45センチ以下の水槽であるならば、かなり再充填の間隔を開けられるのではないかと思われるが、ただ、説明書通りの使用方法(黄色ゾーンを指したら再充填)ならば、やはり、48時間後には再充填を行う必要があるので、その判断は使用者に委ねられることになる。

今回の試験水槽は120センチ水槽。
溶存酸素量などを計測せず、経験則での判断であるので、感覚的な判断であるということをお断りしておく。再充填に関して詳細なデータを得るには、やはり溶存酸素量などの綿密なデータの採取が必要不可欠であろう。
今回の判断に関しては、ざっと使ってみての所感というだけに留めておきたいと思う。

正直、はじめの24時間のメーターの減り具合が早くて、メーカーの公称値「一週間程度継続して泡を出す」というのは、眉唾かと思ったが、36時間を経過しての粘りは想像以上であり、このままならば4、5日は泡を出すかもなという気がしている。それならば、1週間程度といううたい文句も許容できないことはないが、このあたりは個人的な言葉への許容範囲もあるので明言は避ける。
ただ、問題なのは48時間経過後の泡の量である。
なんか、残った泡がショボ〜ク出ているという感じであって、果たして十分なエアレーション効果を期待して良いものかどうか・・・う〜ん、成り行き任せのやる気のない人生を楽しんでいる人には、共感を覚えるもので観ていて癒されるかもしれないって感じを受けた。私は癒された。