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絶滅危惧種について - 書籍のご紹介


 アマチュアの植物愛好者の一人として、日本固有の植物が様々な環境の 変化の中で絶滅の危機に瀕しているということは何とも残念なことだと思 っています。

 特に水の中でひっそりといつのまにやら淘汰されていく水草や水辺の植 物たちを思うと何ともやりきれない感を深くします。
「レッドデータプランツ−日本絶滅危機植物図鑑」という本はこのあたりの事情を知る上でわたしの愛読書の一つとなっています。

 この本の監修者の一人である東大理学部岩槻邦男教授はこの本の中で

「本書のもとになったレッドデータブックは、日本の
各地で周辺の植物の盛衰に注目し、苦しめられている
植物に変わって事実を明らかにするデータを寄せてい
ただいたナチュラルヒストリアンの協力があってこそ
まとめることが出来たものである。その方々の努力と
熱意を通じて、植物の悲鳴を、まだ聞いていない人々
にまで届けることが出来ればというのが、本書のため
に働いたもの一同の切なる願いである。」  

と述べられています。

 保護と同時に、何よりも啓蒙活動が目下の焦眉なのかも知れません。 出来る範囲でささやかでもいいから何らかの参加をしたいものだと思って います。


以下の分類及び説明は同書の基準に従いました。

1 絶滅種−−過去に日本に生育していたことが確認されているが、
 すでに絶滅したと思われる種。

■信頼できる調査や記録によって、絶滅したことが確かめられている。
 あるいは、複数の信頼できる調査でも、生育が確認できながった。
■情報の少ないものについては、過去50年くらいの間に、生育の情報
 が得られていない。


2 絶滅危惧種−−絶滅の危機に瀕している種。

■現在知られているすべての個体群で、個体数が著しく減少している。 
■現在知られているすべての生育地で、生育条件が著しく悪化している。
■再生産能力を上回るほど採取されている。


3 危急種−−絶滅の危機が増大している種。

■大部分の個体群で、個体数が大幅に減少している。
■大部分の生育地で、生育条件が明らがに悪化しつつある。
■大部分の個体群が、その再生産能力を上回るほど採取されている。


4 希少種−−存在基盤が脆弱な種。

■生活環境が変化すれば、容易に絶滅危慎種、危急種に移行するよう
 要素をもつもの。
 a どの生育地でも生存個体数が少なく稀少である。
 b 生育地が限定されている。
 c 生物地理上、孤立した分布特性をもつ。
 d 生活史の一部またはすぺてにわたって、特殊な環
   境条件を必要としている。

■生育状況の推移からみて、種の存続への圧迫が強まっていると判断され
 るもの。分布域のー部で次の傾向が顕著なもの。あるいは今後さらに進
 行するおそれがあるもの。
 a 個体数が減少している。
 b 生育条件が悪化している。
 c 過度に採取されている。
 d 交雑可能な別種が侵入している。


5 現状不明種−−過去に日本に生育していた記録があるが、その後絶滅
         したかどうか判断しにくい種があります。

■過去30−50年に生育していた記録があるが、その後信頼すぺき調査が
 行われていないため、絶滅したがどうか判断しにくい。


*資料:[レッドデータプランツ−日本絶滅危機植物図鑑]
*その他

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