魚が病気になったら

飼育している魚が病気に成るとき、特に初心者が魚病に遭遇するときは、その原因には飼育環境が正しく整っていないという場合が多いと思います。

確かに今病気に掛かっている魚を治療することが先決ですが、そうなった原因には飼育環境が良くないかもしれないという意識を持って対処した方が良いでしょう。

特に白点病といった病気は濾過が機能しており正しく維持されている水槽ではほぼ100%発生しないと言っても良いでしょう。
それ以上に、濾過がちゃんとしており状態の良い水槽に白点病の魚を入れたら治る事が有るとまで言われています。

もし水槽をセットしてまもない頃の病気なら「よしを’s濾過話」を参考にして濾過についてきちんと機能しているか再度チェックすることをお勧めします。
また、濾過がきちんと機能していても温度を合わせていない冷たい水で水換えをしたり、長期間水換えをしていない水槽に急に大量の水を換えたりして魚にショックを与えると、それが引き金になって病気が発生したりしますので、日頃の管理方法についてもチェックしなおした方が良いでしょう。

とりあえず、病気の発生につながりそうな悪い管理の見本は次のようなものです。

もし思い当たるような事があれば改善しましょう。

魚病薬の使用について

魚病薬はどんな薬品であろうとも、使用すれば濾過バクテリアや水草に影響があります。
水草はいざとなれば全てが枯れても良いと諦めがつきますが、濾過バクテリアが無くなってしまうことは非常に痛手を被ることになります。
なぜなら、魚病薬を使って魚が治癒してもその後濾過が機能しなくなれば、即魚の命に関わりますし、そこまで行かなくても水質が悪くなって、それがまた病気の原因になったりしては意味がありません。

そう考えると大型魚等でどうしても隔離水槽が用意できない場合などを除いては、出来る限り現在の飼育水槽とは別に薬浴水槽を用意するべきです。

薬浴水槽での薬浴の仕方

薬浴水槽といっても難しい物は必要有りません、専用の物でなくてもOKです。

必要な物

【薬浴水槽】
日頃掃除に使っているバケツで十分です。
夏場にはカブトムシを飼育するようなプラスチックケースが数百円で売っていますからそういった物を、いざというときのために備えておけば良いです。
バケツでもプラケースでもなるべく水量が多い物が好ましいです。

【水合わせ用容器】
小さなバケツや小さなプラケースでOKです。

その他には、エアポンプとエアストーン、これも小さな物でOKです。

夏場には不要ですが冬にはヒーターもセットします。
これも温度固定の安い物で良いです。

薬浴水槽への魚の移し方

  1. 薬浴水槽に使うプラケースやバケツに薬入りの水を準備します。
    塩素中和し温度を合わせた水に魚病薬の説明書きの通り薬品を投入して溶かします。
    エアストーンを入れてエアレーションしておきます。
    冬場は温度が下がらないようにヒーターをセットし加温しておきます。
  2. 水合わせ用容器に水槽の水を2Lほど入れます。
  3. その水合わせ用容器に病気の魚と1で作った薬入りの水を1L入れます。
  4. 30分〜1時間放置します、冬場で温度が下がりそうな場合は加温してある薬浴用の容器に浮かべておくなどして保温しておきます。
  5. 水合わせ用容器の水を半分捨てて、再度薬入りの水を1L入れます。
  6. さらに30分〜1時間放置します。
  7. もう一度水合わせ用容器の水を半分捨てて、再度薬入りの水を1L入れます。
  8. さらに30分〜1時間放置します。
  9. 水合わせ用容器から魚だけを網ですくって薬浴用水槽に移します。

薬浴中は魚がおびえており餌は食べないですから餌は与えません。
薬浴水槽や薬浴用バケツは人が通るような騒がしいところに置いておきますと、中の魚がおびえてあばれたり飛び出したりしますから、なるべく静かな場所にフタをして置いておきます。

魚病薬の説明書きに薬浴する時間が明記されていればその時間、もし明記されていない場合は一晩〜1日程度薬浴を行ったら、もとの水槽に戻します。

元の水槽に戻すときにも薬浴水槽へ魚を移したのと同じ手順で元の水槽の水に徐々に慣らしながら水あわせをして戻します。

上記の手順でアクアショップから購入したばかりの魚を飼育水槽に入れる前に、規定量の1/2〜1/3程度の濃度の薬品で薬浴させれば、病気の持ち込みなどの予防にもなります。


魚病薬については最近では色々な物が販売されています。
AquaClinicにも魚病薬一覧がありますし、魚病の症状を説明してアクアショップに相談するのも良いでしょう。

具体的な魚病に関する情報はAquaClinicをご覧下さい。



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